少女が憧れたアメリカはいま

    由浪容子

 

昭和31年4月、中学に入った私が手にした一冊の教科書。それは、表紙も中味も「アメリカ」が満載の英語教科書「ジャック & ベティ」だった。素敵な挿絵のなかに、アメリカ人の暮らしを見る思いで、ひたすらアメリカに憧れ続けた少女時代の私。いま思えば、あのころは何でも彼でもアメリカ、アメリカで回っていたような、そんな風潮だった気がする。加えて、近所に進駐軍の数家族が住んでいたこともあり、現実にその暮らしぶりに触れる機会も多かった私にとっては、憧れが膨らむ一方だった。


 

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