原発災害の復旧・復興をよそに改憲策動

原発災害の復旧・復興をよそに改憲策動

---憲法審査会が始動。改憲派ずらり、実質、改憲大連立?

1020日召集された臨時国会の初日、衆参両院本会議で、改憲原案を審議する憲法審査会の委員選任が行われ、2007年に設置されてから初めて、改憲に向けて始動する態勢が整いました。


憲法改正国民投票法(日本国憲法の改正手続きに関する法律。改憲手続き法とも呼ばれる)は安倍政権下の2007514日、自民党、公明党が強行採決して成立、憲法審査会に関する規定だけは即日施行されました(その他の部分は3年後施行、その間「3年間は改憲原案の提出・審議ができない」と凍結期間を置く。ただし期間経過で昨年5月に解除)。

しかし、その後も「九条の会」が全国的に次々と誕生するなど草の根からの国民の反撃と、民主党を含む野党の反対で、設置から4年以上も委員選任が進まず、憲法審査会は実質的にスタートすることができないままとなっていました。その間に、「私の任期中に改憲」と豪語した安倍政権が瓦解、096月に衆院憲法審査会規程制定を強行した後継の麻生政権も、09830日の総選挙で敗北して自公政権が退場し、代わって政権の座に就いた民主党は、「憲法審査会は始動させない」と明言し、10年の参院選で「ねじれ国会」となった参院で115月に憲法審査会規程が制定された後もその方針を維持して、委員名簿の提出を拒んできました。

ところが、憲法審査会の始動を強く求める自民・公明両党に配慮して、国会運営を円滑に進めようと、態度を一変させたものです。野田佳彦首相も自著の中で「私は新憲法制定論者」と強調しています。このままだと、民主・自民・公明を中心に「改憲」のための大連立が実質的に成立したのも同然で、一気に改憲が進む可能性があり、油断は禁物です。

国のあり方の根本にかかわる憲法問題が、大災害からの復旧・復興と原発事故の収束、放射性物質の除染対策など喫緊の問題をよそに、国会対策の一つとして党利党略的に利用されることが許されてよいはずがありません。(浜田章作)

コメントを投稿する